1. 置屋ってなに?知られざる舞妓さんの生活の場を解説!

置屋ってなに?知られざる舞妓さんの生活の場を解説!

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永井 雄一

永井 雄一

株式会社S-fleage 代表取締役 永井雄一 2016年まで株式会社サイバーエージェント 広告代理店事業本部において、WEBマーケティングの最前線で企業様の集客支援に従事していました。大学時代は京都におり、京都学生祭典の実行委員会にも所属していました。現在も京都市在住。京都に住んでいる中で、京都には良いコンテンツが沢山あり、その良さはもっと伝えられると感じ、同2016年に京都で株式会社S-fleageを設立。事業を通じて京都の良さを伝えていきたいという想いで経営をしています。
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京都と聞いて、まず思い浮かぶのは舞妓さん。しかしながら、舞妓さんの普段の生活は謎に包まれています。「お座敷でお客さんに舞を披露する」というイメージしかもっていない人も多いことでしょう。
そんな舞妓さんが生活を送るのが「置屋」と呼ばれる場所。

では一体、「置屋」とはなんなのか。また舞妓さんは置屋さんで何をしているのでしょうか?

今回は、京都を舞台として舞妓さんの日常生活を、その生活の場「置屋」という視点から、深く掘り下げていきます。

 

置屋とは?

置屋とは仕込みさん・舞妓さんの生活の場

置屋とは、主に仕込みさん・舞妓さんが所属して生活する場のことを指します。

置屋には、単に生活の場としての役割もありますが、そのほかに舞妓さんの見習いとして住み込む「仕込さん」を受け入れ、立派な舞妓としてデビューさせることも役割です。また、舞妓さんとしての年季が明けて、芸妓さんとして独立することになった場合もサポートします。

仕込さんは、中学卒業直後で15、6歳という未成年の女性であるため、置屋の「おかあさん」と呼ばれる女将さんは保護者として責任をもって生活すべての面倒をみます。いうまでもなく、仕込さんや舞妓さんに、花街のしきたりや礼儀作法を教えるのもおかあさんの役割です。京都の花街の伝統や品格を保ちつづけるには、置屋のおかあさんの力が不可欠です。

さらに、芸舞妓さんは各自が所属している置屋から、お客さんの待つお茶屋へ向かうのですが、ここでも「おかあさん」は、お茶屋からの予約を受けて、芸舞妓の仕事のスケジュール管理全般を担っています。置屋のおかあさんはいわば、芸能プロダクションの社長であり、芸舞妓の母親でもあるといえるでしょう。

お客さんがお座敷を楽しむためには、置屋を介して舞妓さん、芸妓さんを呼ぶ必要があります。置屋の存在なしに、京都の花街は成り立たないということがおわかりいただけると思います。

よくある質問として「舞妓さんの住む家って“お茶屋さん”じゃないの?」がありますが、お茶屋と置屋は別物。置屋は舞妓さんが生活するお家、お茶屋は舞妓さんの職場です。舞妓さんはお茶屋さんに派遣されてお座敷につきます。そこで、お客様の宴会に華を添えるのです。

 

置屋における舞妓さんの生活

舞妓さんになることができるのは15歳以上の女性です。大体15歳から20歳までの5年間を舞妓としてお座敷で活躍しながら、京ことばや舞、三味線などの修行をつづけて芸妓を目指します。それでは、舞妓さんの一日の過ごし方や、給与体系などはどのようになっているのでしょうか。

 

主な一日のスケジュール

▶︎8時頃:起床〜お稽古
舞妓さんは毎朝8時頃には起床し、身支度を整えて舞や三味線、唄のお稽古に向かいます。
お稽古は各花街にある歌舞練場で行われます。いわば舞妓の学校です。宮川町なら”東山女子学園”、祇園甲部なら”八坂女紅場学園”、と呼ばれており、現在は学校法人です。なので学生証もあり、舞妓さん達は学割も使えるそうです。
最近は、外国人観光客も多くなってきてるため、英会話のレッスンを取り入れている場合もあります。

 

▶︎12時頃:昼食〜休憩・挨拶回り
午前中のお稽古を終えると、置屋に戻って昼食をとります。
午後も引き続きお稽古をしたり、お稽古が休みの日は置屋で自主練習や、少しリラックスする時間をとったりするようです。お稽古の合間には、お世話になっている
お茶屋さんや芸妓の「お姉さん」のところへ挨拶まわりをすることも大切な仕事の一つです。


▶︎15時頃:お座敷の準備
夜のお仕事に向けて準備を始めます。始めの頃は手間取って1時間以上掛かっていたお化粧も、年数を重ねると40分ほどで完成するそうです。
そして化粧が終われば、着物の着付けです。舞妓の着物は帯が長く女の子一人で結ぶには難しいので、舞妓の着付け専門の男衆さんが着付けしてくれます。その着付けが終われば準備完了です。
また、舞妓さんの髪型は自毛でつくられています。そのため、週に1回は専門の美容室で髪を結い直す必要があります。


▶︎18時頃:お仕事

準備が終わればいよいよお客さんが待つ夜のお座敷へ向かいます。お座敷では舞を披露したりゲームをしたり、お客様の宴席を盛り上げます。
一つのお座敷は約2時間ですが、売れっ子の舞妓さんはお座敷を掛け持ちします。

参考記事

舞妓さんと遊ぼう!京都お座敷遊びを解説

 

▶︎1:00頃:帰宅
すべてのお座敷を終えて置屋に戻るのは深夜を過ぎた1時頃。そこから化粧を落としたり着替えたりすると、就寝が午前2時頃になることもめずらしくありません。白塗りや濃い紅などの厚い化粧をこの時間に落とすのですから、肌が痛むため、皆さんスキンケアには力を入れているそうです。

 

このような、置屋とお座敷とお稽古を往復する生活が毎日続きます。お休み月に2回の公休日、さらに年末年始などのまとまったお休みが数日ずつありますが、体力的にかなりハードな仕事です。

 

給与体系

舞妓さんは、芸妓さんになるための修行期間という位置づけであり、給与の支給はありません。しかしながら、衣食住のすべてとお稽古の費用を置屋が負担してます。舞妓さんが独り立ちするまで、莫大な資金が必要といわれています。舞妓さんは年季が明けるまで5、6年かけて置屋に返済をします。なお、おかあさんから毎月1~2万円程度のお小遣いをもらえるので、休日に買い物へ行ったりおやつを食べたりすることができます。

置屋で舞妓として生活を始めるまで

仕込さんになるには

仕込さんとして置屋に入るのは、中学卒業直後の15、6歳のときが一般的です。未成年であるため、両親の許可をとることは不可欠です。かつては、知り合いの「つて」をたどって置屋に連絡をとることが普通でしたが、近年はインターネット上で、全国から舞妓希望者を募集している置屋もあります。いずれにしても仕込さんになるのは簡単なことではなく、おかあさんの厳しい目で見込みがあると判断された人にのみ、門が開かれます。

ちなみに現在京都にいる舞妓さんはほぼ地方出身者です。京都出身京都育ちの舞妓さんに話を聞いた事がありますが、置屋のおかあさんの実の娘だそうです。そういう家に生まれなければ、厳しさを知っていることもあり、京都出身で舞妓を目指す人ほぼいないのでしょう。

仕込さんは置屋でどのような修行をする?

仕込さんは、芸舞妓さんよりも早く起きて、朝食の準備の手伝いをします。洗濯や掃除といった置屋の家事も仕込さんの仕事です。タイミングをみて、おかあさんや芸舞妓さんに京ことばや舞を教わり、またお稽古にも出かけます。

さらに、芸舞妓さんの身支度の手伝いをして、衣装に触れることができます。お座敷へ向かう芸舞妓さんの荷物をもって随伴するのも大切な修行の一つです。芸舞妓としての立ち居振る舞いを見たり、お茶屋の女将さんに挨拶をして顔を覚えてもらったりします。お茶屋に送り出したあと、先に寝ることはなく、芸舞妓さんがお座敷から戻るのを玄関で待ち、衣装の片付けをします。

耐え切れずに途中で辞めて置屋を去る人も少なくなく、舞妓さんになるための大変厳しい修行期間といえます。

置屋での生活を卒業するまで

仕込さんの舞妓さんデビュー

仕込さんとして約1年間修行したのち、芸事の習得が認められると、後見人となるお姉さん舞妓が決定し、見習い舞妓として実際のお座敷に約1ヵ月間あがります。見習い舞妓の間は、衣装の帯の長さは半分となります。

見習い舞妓の期間を無事に終えると、ようやく舞妓さんデビューとなります。プロに特別な化粧を施してもらい、黒紋付の着物を着てお茶屋さんに挨拶まわりをします。デビュー当日は、実家の両親も置屋に駆け付けて見守ることができます。

年季が明けた舞妓さんはどうなる?

舞妓さんはデビューから5、6年間は置屋で年季奉公をします。年季が明けると、芸妓として独立するか、引退するかを自分で決めます。芸妓になると基本的には置屋から独立し、衣装や鬘なども自前で用意することになりますが、置屋に残って給与制で勤める人もいます。

舞妓として過ごしてさまざまな経験を積むなかで、年季が明けたあとの身の振り方をよく考えておく必要があります。

まれに「顔が大人っぽい」「身長が高い」という理由で舞妓より芸妓の方が似合う為早めに芸妓になる人もいます。反対に、「顔が幼い」「身長が高い」また最近では「花街全体の舞妓の数が減っている」という理由から20歳を超えてもなお舞妓である人もいるそうです。それでも舞妓さんは”早くお姉さんのような立派な芸妓さんになって独立したい”と思う方が大半のようです。

 

最後に

お茶屋さんで華やかに舞う舞妓さん・芸妓さんやその卵である仕込さんが、日頃はどのように過ごしているのか、イメージいただけましたでしょうか。

京都が世界に誇る芸舞妓の歴史や文化とあわせて、その活躍を支える置屋について、今回の記事で少しでも知っていただけましたら幸いです。

 

京都で忘れられない体験をするなら

今回は京都の置屋について紹介しました。
他にも舞妓文化の楽しみかたは様々なものがあります。
舞妓文化を楽しむなら、まずは  icon-external-link 花街の歴史など、文化についての知識を深めるのがおすすめです。
さらに実際に  icon-external-link お茶屋や   icon-external-link  お座敷で、舞妓さんの歌や踊りを楽しみながら  icon-external-link 食事をしてもいいでしょう。

 

当社イベント“Enchanted Time with Maiko”では、比較的リーズナブルな  icon-external-link 料金で、料亭での舞妓お座敷体験を提供しています。
このイベントでは、一見さんのお客様であっても舞妓さんの演舞を見ながら、本格日本料理を楽しむことができます。
また、舞妓さんとの歓談の時間や、お座敷   icon-external-link  遊びのお時間もございます。
舞妓さんと一緒に優雅で楽しい特別な時間を過ごして見ませんか?

 

 

投稿者プロフィール

永井 雄一
永井 雄一
株式会社S-fleage 代表取締役 永井雄一

2016年まで株式会社サイバーエージェント 広告代理店事業本部において、WEBマーケティングの最前線で企業様の集客支援に従事していました。大学時代は京都におり、京都学生祭典の実行委員会にも所属していました。現在も京都市在住。京都に住んでいる中で、京都には良いコンテンツが沢山あり、その良さはもっと伝えられると感じ、同2016年に京都で株式会社S-fleageを設立。事業を通じて京都の良さを伝えていきたいという想いで経営をしています。