1. 阪急電車で京旅行へ。おすすめの「京とれいん」

阪急電車で京旅行へ。おすすめの「京とれいん」

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永井 雄一

京都の観光について内部の京都人だからこそ知っている情報を分かりやすく発信します。地元のエキスパートだからこその皆さんが知らない京都の中身を分かりやすく解説していきます。

京都大学大学院 経営管理 修了

同志社大学 商学研究科博士課程

 

読者のみなさま、「京とれいん」という電車はご存じでしょうか。

先日、筆者永井は、「京とれいん」と呼ばれる阪急の特別電車に乗ってきました。今回は、その魅力はもちろん、具体的な乗り方・運賃ほか特徴的な外観・内装について紹介したいと思います。特に内装に関しては、他の電車ではまず見ることのないようなこだわりを見ることができます。 

私は個人的には、この「京とれいん」は、京都にいく際に遠回りしてでも乗る価値のある電車だと思っています。

この記事を通して、みなさまが少しでも「京とれいん」に興味を持っていただけると幸いです。

 

「京とれいん」とは?

阪急の大阪梅田駅から京都河原町駅までを結ぶ電車です。

乗車した瞬間から京都への旅の期待が高まるような演出を施すため、2011年に登場したのが6300系6354Fをリニューアルした「京とれいん」です。

通常の阪急電車の車両とは異なり、京都の「和」と「モダン」を乗車中に体験できる仕様となっております。

車体にははっきりとした「京とれいん」の 文字が見られます。

 

「京とれいん」の乗り方

「京とれいん」という名前から追加料金が必要だと思われがちですが、実際は普通運賃の400円で乗車が可能です。

停車駅は、梅田・十三・淡路・桂・烏丸・河原町の6駅でしたが、2019年1月19日のダイヤ改正では、十三駅へのホームドア設置により、ドア位置の異なる6354F「京とれいん」は十三駅を通過扱いとする「快速特急A」に充当されました。(検査などで他の車両が代走した場合でも、十三駅は通過扱いとなります。)

また、予約は不要で自由席となっており、乗車に関して煩わしさを感じることもないでしょう。

普通料金で乗れる特別列車。私は、この点が個人的に非常に重要なポイントだと考えています。やや似ている区間を走るJR京都線には特別列車はありませんし、最近運行を開始した、京阪電車の特別列車「プレミアムカー」は乗車料金とは別に特急券(500円)が必要になってきます。

「京とれいん」の時刻表

以下が、時刻表です。(2021年9月時点)

快速特急A「京とれいん」

 

​​・上り(大阪梅田発京都河原町行き)3本

大阪梅田発10:32→京都河原町着11:15

大阪梅田発12:32→京都河原町着13:15

大阪梅田発14:32→京都河原町着15:15

 

・下り(大阪梅田行き) 3本

京都河原町発11:41→大阪梅田着12:25

京都河原町発13:41→大阪梅田着14:25

京都河原町発15:41→大阪梅田着16:25

「京とれいん」の歴史

「京とれいん」は、阪急電鉄が、乗客に移動中にもより「京」を感じてもらおうという趣旨から運行したものです。

2011年に通常の阪急電車を「京」風に改装し、同年3月19日に運行を開始しました。

当初は、梅田・嵐山間の臨時快速特急として運行が開始されました。現在は土日と祝日のみ運行しており、1 日の本数は6本です。

2021年3月19日にデビュー10周年を迎えました。

「京とれいん」は廃止するの?

一部でそんな噂があるのですが、阪急電車によると、今のところ廃止する予定はないということです。

2017年の2月11日から3月5日までの土日祝の8日間は、運行を休止しましたが、これはあくまで定期点検によるものです。また、近年京都への観光客数も堅調に伸びている中で、需要は間違いなくあると言えるでしょう。そのような状況の中、「京とれいん」が廃止するとは考えにくいというのが、筆者の予測です。

「京とれいん」の乗車率は?

乗車率もやはり気になるところですよね。実際に筆者は、過去に紅葉シーズンの日曜日の雨の日に梅田から河原町まで利用したことがありますが、乗車率はそれほど高くないというのが印象です。肌感で、10席のうち4席が埋まっていて、6席ぐらいは空いている、乗車率は、40%程度というところです。晴れの日だと、これが70〜80%に上がるのではないかと予想はできますが、他のJRなどに比べれば、席に座れる可能性は高いと思います。

もし、心配であれば、始発駅に「京とれいん」の出発時刻10分前に到着していれば、確実に座れるでしょう。

 

「京とれいん」の外観・内装  

いよいよ本題に入ります。

「京とれいん」には外観・内装に京風のこだわりを見ることができます。電車の写真を撮るのが好きな方は特に気になる点ですよね。

まず外観には、和を感じさせる扇子がヘッドマークとして装着されており、それが阪急電車固有の色である、臙脂(エンジ)色とマッチしています。

他にも、桜・紅葉など四季を感じさせるさまざまな絵柄がちりばめられています。まず、外観から阪急電車のこの電車への思い入れが伝わります。

さらに内装に関しては、全6両のうち、2両ごとに内装のテーマが違う仕様となっております。

今回の記事で一番紹介したいのはこの点です。私は、仕事の都合上、さまざまな電車に乗る機会が多いのですが、ここまで内装にこだわりのある電車はみたことがありません。以下、2両ごとに紹介していきたいと思います。

1・2両目「蘭の花散らし」

鮮やかな紅が旅の高揚感をもたらします。

内装は、やや京阪電車の赤い特急電車と似ています。

個人的に京阪電車も乗り心地がよく、好きな電車ですが、大枠のデザイン・細部への趣向という点では、この「京とれいん」が一枚上手であろうというのが筆者の正直な感想です。 

席の随所に蘭の花がちりばめられています。

蘭といえば、宇治などで、「東洋蘭」が有名ですが、もしかするとそれをイメージしたものかもしれませんね。この1両目に入った途端、急に京都にいる実感を覚えました。みなさんにもぜひ感じていただきたいところです。

3・4両目「京町家」

車内へのメインエントランスにもなっている部分で、入った瞬間、京町家に入った気分にさせる工夫が凝らされています。

座席には、本物の畳が使われています。

私個人的には、この車両が一番好きです。電車の内装にここまで力をいれている鉄道会社も阪急電鉄くらいのものではないでしょうか。

他の車両に比べて、背もたれが高い、足元のスペースが広めという点も好きな理由です。あとは、全席向かい合うような形式の席の配置であるため、3〜4人での旅行の際に使うと良いかもしれません。

5・6両目「麻の葉」

麻の葉をイメージした緑色が和の落ち着きを演出します。

こちらの車両は、正直一般の電車と比較的変わらないという印象はあります。ゆっくりいつもの旅を味わいたいという方はこちらの車両がオススメです。大阪から京都で約40分の旅路ですので、初めの20分は1〜4両目で「京とれいん」ならではの趣ある空間を楽しみ、残りの20分はこの車両でゆったりと京都への到着を待つというのも楽しみ方の一つではないでしょうか。

個人的にオススメです。

とはいえ、この車両にも座席に細かく麻の葉の模様が表現されているなど、阪急電鉄のこだわりは垣間見えます。

全車両共通

京町家をイメージした床、竹模様のドア、そして波を意識させる壁紙など、京の気分が味わえる内装となっています。

よくよく見ると全車両共通で広告が一切貼られていないことがわかります。阪急電鉄の重要な収益源である広告を廃止してまで、京の世界観を体現する点において阪急電鉄の本気度を感じるところでありました。

竹模様のドア。私自身、正直ドアなんて誰もみてないのにどうしてここまで凝るのだろうと思うところでした。もしかするとこういう細かい点にこだわるところが、全体の雰囲気を形作るのに重要なのかもしれませんね。

日本らしい波模様の壁紙。通常であれば広告が掲載されるところです。私は、これをみたときに東福寺の石庭を思い出しました。車両のあるゆる箇所に関して、京都のどの部分がイメージされているのかを考えるのも楽しみの一つです。

 

また「京とれいん」にトイレは付いていません。

トイレを設置するほど長距離を移動しないのが、トイレのない理由です。

阪急の場合、始発駅から終点まで乗ったとしても1時間程度です。最速列車の特急であれば乗車時間は45分程です。(大阪梅田から京都河原町までの所要時間は45分程度)

神戸線に至っては大阪梅田から新開地までで30分弱であり、さらに短いです。

「京とれいん」運休・再開について

2021年9月時点で、京とれいんは(京とれいん雅洛ともに)新型コロナウイルス感染拡大防止のため、当面の間運休しています。

再開のめどはまだ発表されていません。運行再開の際は改めて発表されるそうです。

最後に

以上、「京とれいん」の紹介をさせていただきました。

筆者としても「京とれいん」の乗車は初めての経験でしたが、特にその凝った内装には驚かされる部分が大いにありました。

京都旅行に行くならば、この電車に乗らない手はありません。

京都に着く前から、「京」を体感できる「京とれいん」に一度乗ってみてはいかがでしょうか。

 

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