1. 京都で茶道体験なら老舗へ!日本の文化を味わえる抹茶体験

京都で茶道体験なら老舗へ!日本の文化を味わえる抹茶体験

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永井 雄一

京都の観光について内部の京都人だからこそ知っている情報を分かりやすく発信しています。なかなか知らない京都の中身を分かりやすく解説していきます。

京都大学大学院 経営管理 修了

同志社大学 商学研究科博士課程在籍

日本文化に興味があっても、一歩踏み出すのにはなかなか勇気がいるもの。

しかし京都なら、「体験」という形で気軽にその一歩を踏み出すことができます。

その中でも、今回は抹茶体験についてとりあげます。京都にはお茶を体験できるお店がたくさんあります。

ここでは有名店の紹介を含め、抹茶体験をするにあたっての注意点を記載。最低限のルールを知ることで、より一層楽しむことができ、日本文化を学ぶことができます。

自分で立てたお茶を飲んでじっくりした時間を過ごしてみませんか?

【茶室に入る前の注意点とルール】

 

 

茶室に入る前に4つのルールを紹介します。この4つの流れをつかんでおくとよいでしょう。

1.茶室に入る前は『つくばい』で手を洗い心身を清める

茶室に入る前につくばいと呼ばれる場所で、柄杓を使って、左手、右手、最後に口を清めます。

 

2.にじり口から入ります。

にじるとは正座したまま手をぐーにして、親指で畳を押しながら体を前に進める動きのことを言います。茶室へ入る際はにじりながら入りましょう。

 

3.茶室に入ったら、掛け軸を拝見する

茶室に入る際は床の間に飾られた掛け軸を拝見します。掛け軸には季節を感じる言葉や茶人の言葉などが書かれており、先生や亭主(お茶席の主催者)からのメッセージが込められています。大切なのは掛け軸を選んでいることには理由があるということを理解し、先生や亭主の気持ちを感じ、感謝の気持ちをもって茶席に臨むようにしましょう。ただ、抹茶体験をされる方はほとんど掛け軸の意味が分からず、どんな意味なんだろう?と思われる方がほとんどだと思います。そんな時は遠慮せずに先生や亭主に質問することも可能ですので、恥ずかしがらずに聞いてみてください。

 

4.茶室のお花を拝見する

掛け軸を拝見した後は目線を下ろしてお花を拝見します。

また服装についてですが、そもそもお茶会ではできる限り洋服は避けるのがベター。しかしながら、京都へ観光で来られる方は、和装の着脱はかなり困難(場所や時間の問題)、レンタルで借りた着物は時間内に借りたお店に戻さなければならない等の制約が付きまといます。また京都の街を観光で出歩くにはフットワークが軽い方がいい!と思われる方もおられると思います。洋服でお茶会に行きたいという方は必ず白いソックスを持参し、寄付で履くようにしてください。ストッキングや素足はマナー違反にあたります。

ここでは基本的な和装について紹介します。

・動きやすい着付け

・ハンカチ2枚(手洗い用とつくばいで使用するもの最低2枚)…*1

・足袋(4枚こはぜ)…*2

 

*1 ハンカチは右袖に手洗い用のハンカチ、左袖につくばい用のハンカチを入れるとすぐに取り出せます。

*2 「こはぜ」とは足袋についている留め具のこと。4枚ということは4つ金具がついている足袋のことです。茶会では正座で座ることがほとんど。目のつまった木綿の生地のものがよく。少しきついサイズを足にフィットさせて履くときれいに見えます。

和装でも動きやすい着付けを心掛け、足袋もあまりきつすぎないものがよさそうですね。

では服装もばっちり決まったところで、ここからは体験の内容と流れをおさえていきましょう。

【お茶をたててみよう】

 

茶室に入るとまずは亭主が抹茶を点てます。その際に和菓子が用意されるので、亭主が抹茶を点て終わる前にすべて食べておくのが基本のルール。お抹茶と一緒に食べ進めるのではないので注意が必要です。体験では亭主からにこやかにルール説明をしてもらえますが、ひとたび抹茶を点て始めると空気がピリッと引き締まります。自然とその空気に引き込まれてしまいます。正座が苦手な方は一声先にかけておくといいと思います。場所によっては正座椅子を貸していただけるところもあるようです。

ではここから下記4つのポイントに沿って抹茶を点てていきましょう。

1.棗(なつめ)と呼ばれるお茶を入れる器に入った抹茶を茶杓ですくい茶碗に入れます。

棗は木でできているものがほとんどですが、他に竹や和紙に漆を塗ったもの、焼き物などがあります。写真のような無地のものから、季節の絵が描いてあるもの等ほかの道具に合わせて選ぶそうです。

2.釜からお湯をくみ、茶碗に入れ茶筌を使って点てます。

釜のお湯はから茶碗に入れると大体ですが80℃くらいまでお湯の温度が下がります。自宅で点ててみたくなったときは一度沸騰させて、80℃程度に冷ましてから茶筌で点てるようにしましょう。

3.前後に茶筌を動かす。

茶筌で一気にシャカシャカと前後に動かすのがコツですが、亭主のようにうまく点てるのは至難の業。

練習して自分好みの抹茶を点てるようになるしかなさそうです…

4.出来上がったら一緒に来ている人に飲んでもらっても、自分で飲んでも構いません。

ご自身で点てたお茶がイマイチな場合は亭主に飲んでもらい、アドバイスをもらうのも上達する秘訣!!

 

ここまでで体験としては長くても1時間ほどで終了となります。

大体の流れを把握することはできたでしょうか?

【茶室を体験できるお店】

「福寿園」

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【特徴】 京都駅の目の前にそびえたつビル。そのビルが福寿園京都本店です。フロアーは1階~6階まであり、現代的なビルの中は老舗の趣を感じることができる階を備えつつ、現代のモダンな雰囲気と融合した施設になっています。夜になるとライトアップされます。コンセプトは古くて新しい建築で、黒御影石の立体格子は純和風の要素を取り入れ、LEDランプでライトアップする。古くから受け継いでいるもの、現在の洗練されたものを取り入れた京都ならではの歴史がある福寿園では茶室で20分間ゆっくりとした時間を過ごすことができ、こだわりの抹茶を頂くことができます。

 

【歴史】 創業寛政二年から220年続く古い歴史があり、今ではサントリーと共同開発した「伊右衛門」が有名ですが、この名前は福寿園の初代「福井伊右衛門」から名付けられたのだとか。

 

【コース】 抹茶一服体験

 

【料金】 1,000円/人

 

【感想】 茶室といっても和室の畳部屋というイメージを持っていませんか?私もそうでした。でも、福寿園の茶室は一切くぎを使って建てていなかったり亭主と客人の関係を視覚的に表現するために高低差がついていたり細かなところに工夫があります。茶室一つにとっても、こだわりぬいて作られています。そんなこだわりの一室で抹茶体験ができるなんてわくわくしませんか?福寿園のお茶の点て方は、裏千家が流派。特徴としてはフワフワの泡を点てます。京都のど真ん中で伝統とモダンを兼ね備えた建物で日本文化を経験できる。そんな場所は福寿園しかない!!

住所:〒600-8005 京都市下京区四条通富小路角
TEL:075-221-2920
定休日:元日、第3水曜日(11月を除く)

 

「中村藤吉本店」

【特徴】2009年宇治の本店は、明治期の茶商屋敷の代表的な建物として重要文化的景観に選定されました。また、中村藤吉ではそれぞれのお茶がもつ「らしさ」を安政元年より追求してきた老舗です。お茶に精通している老舗で抹茶体験をすることが特徴。

石臼で碾茶を引いて、濃茶、薄茶を『瑞松庵』と名付けられた茶室で飲むことができます。瑞松庵は「台目三畳丸畳一畳」という珍しい構えをしています。出入口も躙口ではなく,身をかがむことなく出入りできる貴人口で現在ではほとんど残っていない貴重な元禄様の茶室です。

 

【歴史】 安政元年。中村藤吉により京都宇治へ茶商「中村藤吉」を創業。「まると」の暖簾は代々受け継がれてきた中村藤吉の家紋が入っており、店舗ではまるとパフェと呼ばれる家紋が入ったパフェを頂くこともできます。

 

【コース】 茶精粋

 

【料金】4,320円/人

 

【感想】宇治の本店は代々伝わる家紋が描かれてある暖簾に、長屋づくりの店舗。いかにも老舗に来たという雰囲気を味わえるお店。暖簾をくぐると左手に茶室が現れます。石臼でひいた抹茶を頂けるのは、京都でも中村藤吉さんならでは。自分が引いた抹茶を頂くのは格別です。平等院も近くにあって、ライトアップに合わせてお店に訪れる人が多いので、ゆっくり抹茶体験をしたい方は午前中に予約するのがベストです。

住所:京都府宇治市宇治壱番十番地
   JR奈良線「宇治」駅から徒歩1分、京阪「宇治」駅から徒歩10分

TEL : 0774-22-7800

営業時間:平日・土日祝
                 銘茶売場 10:00〜18:30
                 カフェ  10:00〜18:30(受付終了17:00)

 

 

 

 

さて、いかがでしたでしょうか?

具体的に抹茶を点てるご自身の姿を想像できたでしょうか?何かとルールが多そうで大変そうなイメージのあるお茶体験。 だからこそしっかり事前に確認をして落ち着いた時間を過ごしましょう。

京都で忘れられない体験をするなら

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京都で体験をするなら

京都には茶道以外にも文化体験ができる場所がたくさんあります。

 

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また現在流行なのは、  icon-external-link 宿坊体験、  icon-external-link 写経体験 そして座禅体験のお寺で体験できるこの三つ。

風流あるお寺でする文化体験は心も安らぎおすすめです。

 

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どの文化体験も予約が必要な場合があるので、一度記事で確認してみると良いかもしれません。